"Imaginary Lights Never Fade" 制作ノート ② -Begin Again-
Imaginary Lights Never Fade制作ノート、第二弾はアルバム2曲目のBegin Againについてお送りします。Smokebeesでは作曲した人がその曲のディレクションをすることになっておりまして、制作ノートも作曲した人が担当して綴っていきます。
Begin Againはもともと2017年にgalaxy trainから発売になった"Sunstroke"というEPに入っていて、デンマークで住んでいた部屋の近くの森とか湖を散歩しながら構想を作った曲です。 当時はアイスランドのバンドのような壮大感を出したくて一生懸命こねくり回した作品で、Garage Bandで作った曲としては自分の中でもこれまでになくスケールの大きい曲になったなと納得して音源化しました。ちなみに、タイトルはジョン・カーニー監督の同名の映画から拝借しています。
Smokebeesがはじめてバンドセットでライブをすることになったとき、壮大な感じを残してバンドで演奏できる形に、ということでバンドアレンジを考えたのだけど、それがそのまま収録されたのが今回のアルバムの新バージョンです。 もともとこの曲はシューゲーザーっぽい音が合うだろうと漠然と思ってはいたのだけど、以前見たslowdiveのライブに影響を受けたアレンジになりました。静かな曲だけどライブで迫力を出すためにアウトロを伸ばしたり、生ドラムとベースに支えられたエレキギター三本の重なりがあったりと、Sunstrokeバージョンとはまた違った魅力があるので、両者の違いを聴き比べてもらうのも楽しいかなと思います。何より、アルバムバージョンのレコーディングは、今もライブを手伝ってくれているメンバーが参加してくれています。やっぱりプレイヤーが集まって演奏すると、曲が生き生きするなあと思います。 生のフルバンドのレコーディングというのもこのアルバムが初めての経験だったので、すごく面白かったです。レコーディングを手伝ってくれたCAUCUS柳川さんには数日かけていろんなやり方を試してもらいました。ミックス時のトラック数も50とか70とかあったように記憶しています。生ドラムのパラ音源をミックスするのは初めてだったので、いろいろ勉強しながら手探りでミックスまで進めました。
作曲、アレンジ、レコーディング、ミックス、どの場面を振り返っても思い入れがあり、妥協のない渾身の一曲です。ぜひ聞いてみてください。
Taku Sudo
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