"Imaginary Lights Never Fade" 制作ノート ⑧ -Lilac Leaves-
こんにちは。
本日はアルバムの中でも明るめ(?)の一曲、Lilac Leavesの制作ノートをお送りします。
"Lilac Leaves"は、今回のアルバムの中で一番最後にデモが仕上がった曲です。
他の収録予定曲が出揃って、やや明るめでアコースティックな質感の一曲を最後に追加したいと思いながら制作をスタートしました。
ちょうど制作当時『Call Me By Your Name』という映画を鑑賞して、主題歌の”Mystery Of Love”を毎日にように聴いていました。(私的2018年のベストソングです)
Sufjan Stevens - Mystery Of Love
”Mystery Of Love”のように透明感があって、美しいけれど哀愁漂う質感。夢の中にだけ存在する理想郷のようなものをテーマとして、イントロからドラムインする移行部分に小さめの音量ですが、カセットテープを巻き戻して再生するノイズを入れています。
他にもSmokebeesが縁ある北欧の風を。須藤さんとの共通項でもあるSeabearにも影響を受けました。Seabearは、Sin Fangを中心に、現在ソロ名義で活躍中のSóleyも参加していたスペシャルバンド(現在活動休止中)で、アイスランドのSufjan Stevensと呼ばれているそうです。
Seabear - Cat Piano
コード進行は至ってシンプルですが、ピアノや、はじめてレコーディングに挑戦したウクレレ、ストリングス、複数コーラスなどを入れてアンサンブルは工夫しました。分かりづらいですが、この曲はイントロとドラムイン後のBPMを変えたこと、最後のホワイトノイズ部分を別トラックで全てレコーディングしたことによって、トラック数が100を超えました… またしてもPCは燃え尽きる寸前でしたが、再生したカセットが緩やかに停止していくような質感を加えられた最後のノイズ部分は気に入っております。
"Imaginary Lights Never Fade"の中でも稀少な、お天気の良い日に合う一曲だと思いますので、是非梅雨明けにでもBGMとしてお聴き下さい。
来る6/29のレコ発では、スペシャル編成で"Lilac Leaves"を演奏しますので、どうぞそちらもお楽しみにいらしてください。
Miki Hirose