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"Imaginary Lights Never Fade" 制作ノート ⑤ -Are You There-

更新がすっかり遅くなってしまいました。 制作ノート、今回は5曲目、Are You Thereについてです。 この曲は、須藤が作曲した曲の中で一番最後に生まれた曲でした。もともと収録予定だった別の曲があって、こちらが途中で頓挫して行き詰まっていたところ偶然できたコード進行からできた曲です。 アルバム作成も佳境を迎えていた2018年12月くらいでしょうか、一分一秒も無駄にできない状況の中で、ポストクラシカルな構想を持った新曲が、完全に暗礁に乗り上げておりました。「ここでドラムが崩れて、ストリングスとともにサックスのソロが…」「ピアノが単体でコードを弾く中、トランペットが…」など、楽譜も読めない私には実現不可能なアイディアばかり浮かんで、途方にくれていたのを思い出します。 そんな中で、ある日適当にギターを弾いていたときに、ちょっとした曲の断片と、ギターのリフを思いつきました。ギターを中心にした軽めのポップソングになるかもしれないと思いましたが、先ほどの曲のアレンジに使うべき1日を使ってこの断片を仕上げるのは、リスクの高い賭けでした。 ただ、全く先の見えない曲に悩んで1日を無駄にすることはできないと思い切り、ミスが許されないなか1日で構想を完成させたのが、Are You Thereです。普段の曲作りでは、自然に必要な動きや楽器がわかって、やるべきことが見える所謂「フロー」に入ることがほとんどなので、「作らなきゃいけない」というプレッシャーを感じることはないのですが、この曲に関しては、構成の段階では迷いながらなんとか作り上げたという感触がありました。(一言でまとめると、締め切りがやばすぎてめちゃくちゃ辛い中で苦しんで作った曲という感じですね…) 参考にしたのは、ALVVAYS, BEACH HOUSEなどのポップな浮遊感。また、以前リリースしたSwimming Soulsにはリズムマシンを中心した楽曲が多かったのですが今回は少ないと思ったので、Casio SA-1というキーボードのリズムを中心に添えました。SA-1はAllo Darlin’の解散ライブを見に一人でロンドンに行った時に、週末の蚤の市で15ポンドで購入した思い出の楽器なので、今回制作に使えてよかったな〜という気持ちです。 リズムはキックの位置がずれてて、実はちょっとだけ奇をてらっています。あまりわかりませんが、小さなこだわり。 今回は参考にした動画など、あまりありませんので、Ricky and Mortyで荒ぶったRickyがElliot Smithを聞いて悲しみにくれ、我に返る貴重なシーンを貼っておきます。

次回はアルバムのピークを飾るMiyokoについてMikiちゃんからの制作ノートです。お楽しみに!

Taku Sudo


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